子どもが小学校に入学すると、保育園時代とは違う「仕事との両立に関する課題」が出てくることがあります。なかには「小学校入学を機に会社を辞めてしまった」「会社を続けたかったけれど専業主婦にならざるを得なかった」など深刻なケースもあり、これまでせっかく継続してきたキャリアが途絶えてしまうこともあるので注意しましょう。
今回は、小1の壁をテレワークできる職場に転職して突破した実体験を紹介します。「小1の壁×ワーママ」に起こりやすい課題や小1の壁がテレワークで乗り切れる理由にも触れながら、フレキシブルな働き方を叶える大切さを理解してみましょう。
もくじ
早速、小1の壁をテレワークで解決した体験談を紹介します。何に悩み、どうやって解決への糸口を見つけたのかご参考ください。
Oさん(20代後半・子供1人)
こんにちは!私は東京都在住で小学校2年生の子供を持つ、20代後半のWebデザイナーです。子供が小学校1年生の頃に、学童保育を利用してフルタイムに復帰したのですが、なかなか仕事との両立が上手くいかず、体調を崩してしまったことをきっかけにテレワークができる職場に転職しました。ここではその当時のエピソードをお話します。
もともとわが家は子供が幼稚園に通っている頃から共働きで、夫はフルタイム、私は幼稚園の延長保育を利用して、9時〜16時の時短勤務をしていました。小学校に上がってからは時短勤務の対象にならなかったので、子供を学童に預けて、9時〜18時のフルタイム勤務をすることになりました。
当時のスケジュールは、朝は6時に起床して簡単な家事を片付け、7時に子供と夫を起こして、家族みんなで朝ごはんを食べてから身支度をして家を出るのが基本でした。帰りは19時頃に子供を迎えに行き、夜ごはんの支度をして21時、そこから家のことをするとなるともう22時です。そして、夫と話したり、自分の好きなことをできる時間を少し過ごし、24時に就寝という生活を送っていました。
このような生活を送っていて、問題なく過ごせていると思っていたのですが、問題が出てきたのが夏休みに入ったタイミングです。夏休み中の学童保育の時間が16時まで。他の学童保育を利用しようと思っても、人員の関係で普段から利用している人でないと夏休みの預かりに対応してくれるところがありませんでした。
しかし、職場に時短勤務を相談した所、時短勤務は契約社員しか対応していないとのこと。しかも夏休みの学童は給食に対応しておらず、お弁当が必須。日々のサイクルだけでも、もう少し睡眠時間がほしいくらいだったのに、更に睡眠時間が削られるとなると、今の職場で子育てと両立して働くのは厳しいと思い、これをきっかけに、転職を考えるようになりました。
転職活動を始めて間もない頃はテレワークにそれほどこだわりを持っておらず、時短勤務に対応しているところにこだわって転職活動をしていました。しかし、ちょうどこの時期に新型コロナウイルスでテレワークを取り入れる企業が増えました。学童もいつ休止・閉鎖になるかわからない状況ということを考えると、テレワーク対応の職場のほうが何かと都合がよいと感じ、転職軸を変更しました。
転職活動をするにあたって、テレワーク以外に重視したポイントは、勤務時間が自由であるフレックスタイム制かどうかです。やはり家に子供がいる状況だと、一旦仕事から離れなければいけない場面が出てくることを想定したうえで、この点を重視しました。Webデザイナーとしては5年ほど経験があったので、転職活動自体は順調に進んでくれたのがありがたかったです。そして、6月に職場を辞め、7月から新しい職場でテレワーク形式で働くことになりました。
テレワークOKの職場に転職して良いと感じた点は、体力的な余裕ができた点です。朝はそれほど変わりませんが、夜は時間に余裕ができ、睡眠時間が増えたので、休日もダラダラせず動けるようになり、これまでの生活によく耐えられたなと自分でも思います。加えて体力的な余裕ができて、精神的な余裕も増えたと感じます。これまでは平日だと疲れていてボーッとする事が多かったのですが、テレワークに切り替えてからはほぼなくなりました。
また、テレワークになったことで平日でも子供と関わる時間が増えました。学校・習い事であったことや、勉強のことなど子供と一緒に話す時間が増えたことで、より子供の心の成長を近くで感じられてうれしく思います。夫の会社も私が転職して少し経った頃にテレワークを開始したのですが、おかげで家族で過ごす時間が増え、つながりが強くなった気がします。
ただ、テレワークは良いところばかりではないとも感じます。親が家にいるので、子供も前より甘えが出てきている気がしています。小学校1年生なので、なかなか仕事中ということを理解してくれません。仕事中に話しかけられたり、ちょっかいを出されたりして怒るのは日常茶飯事です。それだけでなく、親が家にいるからと、「学校まで送って」など多少わがままが増えた気がしています。こればかりは幼稚園を卒業したばかりの子なので、後々になればかわいいと思うのかもしれませんが大変です。
加えて、ずっと家にいるため仕事とプライベートのメリハリをつけにくい点も大変だと実感しています。まわりの人の目がない状態で一人で集中して作業をするのは疲れます。仕事部屋があれば良いのですが、部屋がないのでリビングで仕事をしている状況。リビングは子供も出入りをするので集中力がとぎれやすく、困っています。解決するべく、夫も私も部屋を確保できる家に引っ越しを検討しています。
子供を持つ多くの共働き家庭が抱える小1の壁の問題ですが、テレワークなら時間にも融通が利きやすいので、ワーママがテレワーク対応の職場に転職してみる価値は大きいでしょう。
ただ、テレワークはメリットばかりではありません。自宅で仕事できる環境を用意する必要があるなどテレワークならではの大変さもあるので、出社とテレワークが選べる、時短勤務かつテレワークができる会社を探すなど、自身に合った転職の条件をしっかり検討することをおすすめします。
ここでは、「小1の壁×ワーママ」に起こりやすい課題を紹介します。「子どもが小学校に入れば少しは育児も楽になるはず」と考えがちですが、実はワーママにとっては小学校入学以降の方がつまづくことが多くなる可能性があるため注意しましょう。
小学校はお昼過ぎ(14時から15時頃)に終わってしまうため、両親共働き家庭の子は放課後の時間を学童で過ごすことが多いです。しかし、地域によっては子どもや共働き家庭の数に対して学童の入所可能人数が十分でないケースがあり、希望すれば全ての子どもが入所できるとは限りません。特に都市部では入所を希望する家庭が多く、希望する学童に入所できないことがあるので注意しましょう。
その場合、家から遠くて利用料も高額になりやすい民間学童を活用するか、子どもがひとりで留守番するかしかなくなります。「流石にひとりで何時間も留守番するのはできない」と判断した家庭が仕事を辞めざるを得なくなり、両立の課題となるケースは少なくありません。
また、一度退職してしまうと、再就職が難しいのも現状です。小学校1年生の間だけ短期的に離職するはずだったのに、理想的な条件で再就職できずにキャリアダウンしてしまうワーママは多いので注意が必要です。
無事に学童に入れた場合でも、学童の開所時間と仕事の就労時間とが合わない可能性があります。例えば「学童は17時にしまってしまうが、親の帰宅が18時以降になる」という場合が挙げられます。この場合、子どもはいわゆる「鍵っ子」となって自分で帰宅するしかなく、短時間とはいえお留守番の時間も発生します。冬場暗くなってからのひとり帰りや在宅中のトラブルに対処できず、親子共に不安を抱えてしまうかもしれません。
また、夏休み・春休みなど長期休暇中の開所時間が変更となる学童も多いです。「普段は何とか仕事と両立できるけれど、夏休みは学童が9時からしか開かない」という場合、親の方が早く出勤してしまって子どもがひとりで自宅の戸締りをして時間通りに出かけなくてはなりません。高学年であればできることでも、低学年のうちは不安が大きいという家庭がいるのも事実です。
友達家族もほぼ共働きで「保育園に行くのが当たり前」であった未就学時代と比べて、小学校に入ると家庭ごとに事情がさまざまであることが子どもに伝わります。「〇〇くんの家はいつもお母さんが家にいてくれる」「〇〇ちゃんは学童を使わず放課後公園で友達同士遊んでいる」などの話が耳に入ることで、子どもが学校・学童に行きたがらなくなることもあるでしょう。
結果、学校・学童への行き渋りにつながり、メンタル面でのケアや付き添い登校(登所)に時間が割かれてしまう場合があります。毎日仕事に遅刻するなど両立の壁となるため早めの対策が求められるものの、子どもの性格や学区の特性によって実情は異なるため、先に予測して対応するのは非常に困難です。
留守番が比較的苦ではない子であったとしても、留守番時間が長くなること自体に不安を抱く家庭は少なくありません。「勝手に火を使って火事にならないか?」「不審者やセールスの訪問に無防備にドアを開けてしまわないか?」「下校中に怪我をして帰ってきても適切な応急処置ができないのでは?」など、心配すればキリがありません。なるべく普段から家での過ごし方を指導するとしても、突発的なトラブルに子どもひとりで対処できるとは限らないので注意が必要です。
いざというときに頼れる近隣の祖父母やママ友がいない場合、悩みはより深刻になります。親が勤務時間を短くして留守番を短縮するなど、働き方を変えないと対処できないケースも多いでしょう。
小学校は幼稚園・保育園より人数が増えて大規模になることが多く、風邪やインフルエンザが一気に蔓延することがあります。入学直後は環境の変化で疲れも溜まっていることが多く、思わぬタイミングで体調を崩すこともあるでしょう。また、兄弟や親にインフルエンザが順々に移るなど、なかなか出勤停止が明けない事態になるケースも少なくありません。
結果、欠勤が増えて給与が減ったり、仕事に穴を開けすぎて居心地が悪くなってしまったりすることがあります。なるべく有給や看護休暇を使って対処するにしても、仕事の担当を急に変わってもらうなど職場に迷惑をかけることが増えてしまい、人事評価が下がる要因にもなるため注意が必要です。
小学校に入ると、宿題や翌日の準備など子ども本人がやることが増加します。とはいえ子ども本人で初めから完璧にできることは少ないため、慣れるまでは親のサポートが必要です。また、「明日の図工で使う材料がほしい」「雑巾の準備を忘れていて急に買いに行かなくてはいけなくなった」など、思わぬタイミングで急な対応を求められることも。仕事から帰宅するのが遅く、夜の時間が限られていると毎日せわしない暮らしになるかもしれません。
その他、PTAの平日ボランティアに参加できない、平日の授業参観にいけない、など困りごとも増えてきます。本人のサポートを全力でできない状態に嫌気が差して、キャリアを諦めてしまうワーママも多いのです。
「小1の壁」は、テレワークなどフレキシブルな働き方で乗り切れることが多いです。なぜ小1の壁とテレワークの相性が良いのか、以下で解説します。
テレワークであれば自宅で働くことができ、通勤時間が発生しません。つまり、退勤時間を迎えた瞬間に学童へお迎えに行くことができ、通勤時間分のロスを短縮できるので、夕方以降の時間効率が桁違いによくなります。「子どもがひとり帰りせずに済む」「暗い夜道をひとりで帰ってこさせるのは心配」という家庭でも安心です。
テレワークで親が自宅にいる場合、子どもひとり帰りにも対応できます。ある程度登下校に慣れてからは学校・学童からひとりで帰ってくる子が多くなりますが、「下校中に怪我をした」「泣いている友達を連れ帰ってきた」などの思わぬトラブルが起きても、親が家にいれば緊急対応が可能です。また、「おかえり」と子どもを出迎えてあげられる環境を大切にしたい家庭にとっては、テレワークはありがたい制度となるでしょう。
テレワークであれば親が家にいることができ、子が1人で留守番する時間を減らせます。もし学童から帰ってくる時間より親の終業時間の方が遅い場合でも、ひとつ屋根の下で親子がともに過ごせるので、緊急のトラブルにも対処できるのがポイント。親の存在は防犯面でも頼もしく、子の精神的な安心につながるかもしれません。
「なんとなくでも親の存在を身近に感じられる」「家でどう過ごしているかチラッと見ながら働ける」という環境が好ましいと感じる家庭であれば、テレワークは良い選択肢となるでしょう。
テレワークの場合、隙間時間をフル活用して簡単な家事をすることも可能です。学校の宿題や翌日の準備を隙間時間でチェックしたり、習い事への見送りをする短時間だけ仕事を抜けたり、フレキシブルな使い方ができるかもしれません。どの程度の中抜けを許してもらえるかは会社により異なりますが、実際に隙間時間を使って家事・育児をこなしているワーママが多いのは事実です。
小学校低学年のうちは、さほど宿題が多くない学校がほとんどです。簡単な丸付けや音読の評価であれば、5分程度で完了することも多いので隙間時間をフル活用してみましょう。
通勤がないことは、ワーママ自身にとっても大きなメリットとなります。大雨・大雪・台風の日でも交通網の影響を受けることがなく、通信がないから体力も温存でき、夕方以降の家事・育児に精力的になれるかもしれません。子どもが寝てからもう一度仕事に手をつけたり、趣味に時間を割いたりする余力が生まれます。
「あまりにも忙しすぎて日々余裕がない!」と感じるワーママにこそ、おすすめしたい働き方です。
テレワークは、子の体調不良時も比較的対応しやすいのが特徴です。ある程度症状が落ち着いていれば、子どもの横で仕事をするなどフレキシブルな働き方ができます。インフルエンザから完治したのにまだ登校はできない「登校停止期間」なども、自宅で子どもを過ごさせながら合間に仕事をこなすことができ、無為に欠勤日数だけを重ねることがありません。どうしても外せない仕事だけ進めたり、ピンポイントでミーティングだけ参加したりすることもでき、「仕事を100%変わってもらう」という精神的なストレスからも解放されます。
ここでは、直近の「テレワーク」にまつわる現状を解説します。テレワークのしやすさや導入率に触れるのでご参考ください。
(※)引用:総務省|令和5年版 情報通信白書|テレワーク・オンライン会議
テレワーク導入率は2020年以降爆発的に伸びており、新型コロナウイルス感染症拡大予防も含めて、テレワークできる環境を整えた企業が増えました。在宅勤務だけでなく、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務、ワーケーションなどフレキシブルな働き方を認める企業も出てきており、ワーママ以外も活用できるシステムとして確立しつつあります。
まだテレワークを導入していないものの、今後導入予定がある企業も含めれば、大きな可能性があるとわかります。
(※)引用:テレワーク実施率調査結果 4月|東京都
ステイホームが解消されたことやオフィスコミュニケーションの重要性に着目する企業が増えたことをきっかけに、出社回帰の動きが出ているのも事実です。都内企業では最大64.8%に到達したテレワーク実施率も、2023年4月には46.7%と過半数を下回る結果となりました。終日のテレワークをするのではなく、半日・時間単位のテレワークをする「テレハーフ」も広がり、出社とテレワークをシーン別に切り替える「ハイブリッドワーク」が進んでいます。
今後も出社とテレワークをフレキシブルに使い分ける手法が広がっていくだろうと予想されており、必ずしもフルテレワークできるとは限らない点に注意が必要です。
SaaSレビュープラットフォームキャプテラの調査によると、フルテレワークとして週5日の労働を全てテレワークで実施している人の割合は、全体の僅か1%に留まることがわかりました。テレワーク導入済みの企業でもあくまでもベースは「ハイブリッドワーク」であり、出社とテレワークを切り替えながら制度を活用していることがわかります。
つまり、完全に出社をゼロにすることは難しく、まだまだ出社中心の勤務形態が中心になるといえるでしょう。
(※)参考:【仕事に要するコスト調査①】現在オフィス勤務者の4割がリモートまたはハイブリッドを希望
ここでは、テレワークできる会社に転職するときのポイントを解説します。理想的な環境を求めて転職する方は、以下をご参考ください。
テレワークは自宅で業務を完結させる必要があるため、遠隔でも働ける職種やクラウド化が進んでいる業界と相性が良いのが特徴です。以下のような職種ではテレワークできることが多いので、事前に知っておきましょう。
【テレワークしやすい職種】
反対に、対面でのコミュニケーションが欠かせない職種は、テレワークしづらいのが現状です。
【テレワークしづらい職種】
テレワークを希望するのであれば、テレワークしやすい職種に焦点を当てて転職活動をするのが近道です。
テレワークできる会社は転職市場でも人気が高く、争奪戦になりやすいことから、即戦力になれることをアピールすることが重要です。
テレワーク環境では、オフィス勤務に比べてコミュニケーションの取り方や進捗の確認、協力の仕方が異なります。特に、チームメンバーが物理的に離れている場合、自己管理能力や業務遂行能力が非常に重要となるでしょう。そのため、採用側は新しく雇う社員がすぐに業務に適応し、成果を上げられるかどうかを基準に合否を決めることが多くなります。
既に業務経験があり即戦力になれる場合や、テレワーク経験があってテキストコミュニケーションに慣れている場合、高く評価してもらえる可能性が高いです。反対に、完全未経験の分野に挑戦する場合、採用はされてもテレワークできるようになるまで時間がかかるかもしれません。最初から高い生産性を求められる働き方であることを覚悟して、自己PRを徹底的に練っていくのがポイントです。
テレワーク比率の高い転職エージェントを使い、そもそも「テレワークできる会社」を優先的にピックアップしてもらうのもおすすめです。一般的な総合型転職エージェントの場合、出社回帰の影響を受けてそもそもテレワークが前提となっていないことが多く、「テレワークを希望します」と伝えただけで難色を示されてしまうかもしれません。テレワーク導入済みの企業でも、実際の稼働率は企業ごとに差があり、形だけのテレワーク導入になっていることも少なくないのです。
そのため、テレワーク比率の高い転職エージェントを使い、実際の業務で本当にテレワークができるか事前に相談しておくとよいでしょう。テレワークできる企業の求人が多く集まる媒体でもあるため、効果的に転職活動が進みます。
テレワークは確かに利便性の高い働き方ですが、テレワークだけを重視しすぎないことも重要です。テレワークで小1を壁を突破できるワーママがいるとはいえ、必ずしも全ての人にテレワークが最適とは限りません。例えば、コミュニケーションやチームワークが重要な仕事では、対面でのやり取りが効果的な場合があります。自宅で仕事をすることが精神的に疲れる、孤独感を感じるといったデメリットを抱える人もいるでしょう。自分がどのような働き方をすれば最も生産的で満足できるか、見極めることが重要です。
また、テレワークできるからといって職場の人間関係や給与が良いとは限らないため、他の要素についても十分に吟味して応募することが大切です。「テレワークできないならナシ」と一律に考えず、自分のなかで応募先選定の優先順位をつけておきましょう。
フルテレワークを導入している企業が少ない現状から見ると、出社になった場合のことも考えて転職先を探すことが大切です。入社後に「実際は出社が必須だった」という状況に直面することもあり、テレワークができないと働けない会社に応募してしまうと、実質的に内定が意味を成しません。勤務地や通勤のしやすさをチェックしたり、出社頻度や条件を確認したりしながら、無理なく通勤とテレワークどちらもこなせるか判断しましょう。
また、今フルテレワークができたとしても、将来的に企業の方針や業務内容が変わる可能性があります。その際にまた転職活動をするのが億劫なときは、始めてからハイブリッドワーク前提で転職しておくのがおすすめです。
最後に、テレワークを上手く進めるコツを解説します。以下の点を意識してテレワークすれば、生産性を下げることなくワークライフバランスの改善も可能です。
テレワークを上手く進めるためには、時間管理を徹底的に意識することが非常に重要です。テレワークの最大のメリットは柔軟性にありますが、その反面、自由すぎると時間の感覚が曖昧になり、業務の進行が遅れることがあります。毎日決まった時間に始業・終業の時間を設けることで、生活のリズムを整えるなど工夫しましょう。
また、タスクごとの時間割を意識したり、優先順位を付けて仕事に着手したりすればダラダラ仕事になることを防げます。時間ごとに定期的に進捗を報告するなどさらに工夫すれば、自分の改善すべきポイントも指導してもらえます。
作業に集中できる環境を作ることは、テレワークを成功させるための鍵となります。自宅で仕事をする場合、外部の誘惑や雑音が多く、集中力を維持することが難しくなることもあるため注意しましょう。専用の作業スペースを確保したり、作業に向いているデスク・チェアを用意したり、工夫できるポイントはたくさんあります。
また、十分な通信速度のあるWi-Fiを完備するなど、デジタル環境の整理も欠かせません。不要なアプリや通知をオフにする、作業に必要なツールだけを開く、など対策して業務に臨めば、不要な集中力の分散も予防できます。
テレワークでは、仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちです。朝のコーヒーを淹れる、メールやカレンダーをチェックするなど、毎日同じ流れを作ることで「仕事モード」に入るスイッチを作り上げましょう。また、過集中をしていつまでも作業してしまうなど、仕事に熱中しすぎるのも問題です。結果的にダラダラ作業になりやすく、プライベートや子どもと過ごす時間との境界線も曖昧になってしまうので、仕事の終わりも明確に決めておくのがおすすめです。
休憩時間をしっかり取ること、運動やストレッチをすることなども意識しながら、快適な仕事時間にしていきましょう。
テレワークをしていると、オフィスに出社して顔を合わせてコミュニケーションを取る機会が減り、情報共有や連携がスムーズにいかないことがあります。職場とのコミュニケーションを密にしながら情報格差を直したり、定期的に報告・連絡・相談をする癖をつけて仕事の流れを常に見直したり、職場とのコミュニケーションを強化していきましょう。
また、目標や期待値を明確にするのもおすすめです。チームメンバーや上司がどのような仕事をしているのか、どこまで進んでいるのか見えにくくなりやすいテレワークだからこそ、進捗を共有しながらスムーズな協力を得ていきましょう。
「小1の壁」は、小学校入学前後でどの家庭にも起こり得ます。仕事と家庭の両立に困るだけでなく、子どもの精神的サポートなど悩みも尽きない時期になるかもしれません。もし働き方を変えて対処できるのであれば無理に仕事を辞めることもなく、キャリア構築をしながら理想的な子育てができるかもしれません。
リアルミーキャリアはワーママ特化型の転職エージェントであり、テレワークができる企業の求人も多数取り扱っています。働き方を見直したい方や、子どもの入学に合わせて転職を検討している方は、お気軽にご相談ください。