子供の幼稚園入園を機に再就職!10年のブランクを経て時短転職した体験談

                   

「結婚前は、寝食を忘れて仕事に全力を尽くしていたけれど、出産後はそうはいかない。」家事に加え育児にも時間をとられるようになると、そう考えるのは一般的です。

しかし今回お話をお聞きしたワーキングマザーは、「育児に軸足を置きたいので時短勤務にはするものの、仕事へのスタンスはフルタイム時と何も変わらない。」と言います。実際、離職から10年のブランクがありながらも、お子さんの幼稚園入園を機に再就職を果たし、大きな裁量をもって仕事も育児もうまくコントロールしながら活躍されています。

再就職に成功した方法や時短勤務での働き方の工夫をお伺いしました。

育児に軸を置き、時短転職で成果を上げる

Sさんは、夫と4歳になるお子さんの3人暮らし。外資系証券会社にて国内外のM&Aアドバイザリー業務に従事した後一旦離職。10年のブランクを経て、お子さんの幼稚園入園のタイミングでベンチャー企業に時短勤務として再就職。

■仕事一色の独身時代~10年のブランク

結婚前は、まさに寝食も忘れて仕事一色。
オフィスから朝日を見ながらタクシーで帰宅するのが日常でした。
自分のベッドで寝たい、あれが食べたいと思う間もない位、仕事に没頭していましたね。
1か月のうち半分は海外出張といったこともあり、それ以外も昼夜を問わないハードワークを重ねた結果、体内時計も崩れて体調不良になり、退職しました。
その後、しばらくして結婚。

体調を崩すことが無ければ、今もその仕事を続けていたと思います。
やっぱり仕事は好きなんですよね。

その為、漠然と出産後は仕事に就きたいと思っていました。
ただ一方で、子供が幼稚園に上がるまでは育児に徹したいとも考えていました。

■子供の成長を機に、転職活動の計画立案、実行

気がつくとブランク期間は10年になっていました。
子供が幼稚園に上がるのが見えてきたタイミングで、本格的に復職を考え出しました。

周りに共働きの友人はいましたが、私のように「長く離職している状態で預け先を確保して就職活動する」という事例は無かったので、自分で徹底的に調べました。
スムーズな転職、なにより子供への精神的負担を最小限にすべく、転職活動計画を立てました。

【Sさんの転職活動計画】

1)環境整備(共働きを想定した居住選び・預け先は幼稚園)

子供が2歳になった時、引っ越しを検討しました。
その際、私の再就職も見越した上で、何処に家を構えるのが良いかを考えました。
仕事と両立する際に最も気がかりな子供が病気になった時を想定し、緊急対応をお願いできる義実家と親戚の家の近くがベストだと判断しました。

次に、子供の預け先を検討。
保育園は入れる保証がない為、最初から幼稚園に絞りました。
付近で7時半~18時まで延長保育を設けている幼稚園をリストアップ。
通園可能な範囲で2、3園、目星を付けました。

2)子供の情緒安定を最優先した段取り

子供にとって急な環境の変化はストレスになります。
まずは引っ越し後の周囲の環境に慣れさせることからはじめ、幼稚園入園後落ち着いた頃に延長保育の慣らしをスタート。
3か月の慣らし保育期間を設定し、少しずつ預け時間を延ばしていきました。

預け先が確保できているため、すぐに仕事復帰というスタイルも可能でしたが、焦らずに子供の情緒安定を優先しました。

この期間中は、日中の時間を自由に使えたので、徐々に転職活動を開始すると同時に、TOIECの勉強をして再受験しレジュメを強化しました。

3)本格的に転職活動を開始(どんなに難しくても時短での転職を諦めない)

子供が新しい環境に慣れはじめてきた頃を見計らい、転職活動を本格化させました。

理想とする勤務条件は、9~16時で週4日勤務。
時短勤務というのは大前提、かつ、出来る事なら週の中日の水曜日は子供との時間に充てたいと思っていました。

その条件の元、就職活動を進めていったのですが、様々な障壁がありました。
まずネックになったのは勤務時間。

転職エージェントに相談し、希望の時間で勤務できる企業を紹介してもらっての面接の場で、
「オフィスへの出勤は9時~16時でOK。ただし、夜に自宅からリモートで作業して欲しい。」
「退勤時間は16時でOK。ただし、朝6時くらいに出社することは可能か?」
などの要請を受けました。

結局、正社員で時短勤務というのは認められないようでした。
「正社員=フルタイム」と規定する企業ばかりで、「フルタイム勤務の人にどう合わせることができるか?」が求められることがわかり、絶望的でした。

ただ、そうなる気持ちもわかりました。
実際自分の部下が時短勤務であることを想像すると、業務を回していくのは厳しいかも、とも思いましたね。

諦めざるを得ないかと弱気になりましたが、やはり育児に軸足を置いた生活を送る前提で、裁量をもってイキイキと取り組める仕事に就きたい、という気持ちを変えることはできませんでした。

そこで、もう一度仕切り直して調べてみると、時短での転職を専門とするエージェントが見つかりました。
「時短はママだけのものではない、パパが時短でもいい。」というフィロソフィーに共感。
ママが時短になるもの、という社会通念や枠組みの中にいるから苦しいのだ、ということに気づかされました。

早速そのエージェントに登録。
「自分が希望する職種では、時短勤務は不可能なのでしょうか。」
とキャリアアドバイザーに相談したところ、
「条件にあった企業を探しましょう!諦めないでください!」
と背中を押してもらい、希望を貫ける環境を妥協することなく探し続けました。

その結果、M&A領域のベンチャーである現職企業と出会うことが出来ました。
そして見事、当初の希望通りの勤務条件で採用してもらえることが決まりました。

「勤務形態や評価のありかたは一人ひとり違っていい。」
諦めないで探した結果、今あるものにあてはめるのではなく、私自身に向きあってくださる企業に出会う事ができました。

企業が提示する働き方に当てはめるのではなく、私自身の条件を軸にマッチした企業を見つけたり、柔軟に条件を調整してもらったり、ということができることに気づきました。

■時短勤務の働き方の工夫

時短だからこそ、目標設定がとても大切
自分にフィットした目標を設定するため、最初はかなり模索しました。
時短勤務での働き方は、上司も私自身も経験がなかったため、採用されて1か月くらいは、お互い手探りでしたね。
繁忙期前の入社でしたので、1か月間は会社をじっくり理解する時間に充て、どのような動きをしたら会社に貢献できるかを探りました。

現職では評価体系も定型的ではありません。
良い意味で決まってないからこそ、それぞれの目標があり一人一人をみてくれていると感じています。

できると思ってもらっていることを、期待値以上でやるために、
仕事に対する姿勢は、時短勤務であってもフルタイム時と何ら変わりません。

「時短だから無理」と決めつけない働き方

就職して2か月経った頃、1週間の海外出張へ出向きました。

キッカケは、上司が「アポ取った人が行かなきゃね。」と冗談めいて提案してくれた事でした。
家族に相談したところ、義母が「いい機会だから、断ったらダメよ!」と背中をおしてくれ、夫と子供には1週間の里帰りをしてもらいました。

職場では「子持ちの時短勤務者は出張なんて無理。」と配慮されることが一般的だと思いますが、上司の柔軟な計らいのお陰で仕事に裁量をもって取り組めています。

■今後の展望

自分にフィットする働き方の設計
IT技術の進化により、10年前には考えもしなかった業務手段がたくさんありますよね。
同様に、働き方についてもこれからの時代のやり方があるはずです。

勤務時間にとらわれるのではなく、勝負すべきは「中身」ということを成果をもってアピールしたいですね。
「時短だから意見が言いにくい」という声を耳にすることがありますが、仕事を時間だけではかるのではなく、スキルや成果で補填すれば良いのです。

また、業務の面では、現職はベンチャーなので、大きなビジョンは明確にありつつも、日常で求められるアウトプットは流動的です。
代表が一年前に思っていた姿とも違ったものになっています。
なので、何年先に何をしていたいかというのは難しいです。
ただ、抽象的ではありますが「お客様があってこその仕事。お客様が満足する、それを上回る仕事をする」ということを常に心がけ、目標は高く、絶対に諦めない姿勢で取り組み続けます。

子供がもう少し大きくなれば、もっと仕事に時間を割いてさらにアクティブに働きたいですね。
一方で、120%フル稼働の勤務で体を崩した経験がある為、ワークとライフ、どちらにも振り切ることなくバランス良く勤務できるよう模索していきたいと思います。

いずれにせよ、「時短だから」とか「子供がいるから」等、環境のせいにすることなく、お客様に喜んでもらったり世の中に貢献できるような働き方を追求していきたいです。

■Sさんが転職に成功したポイント

Sさんは、育児を優先しつつ、時短勤務でも大きな裁量を任せてもらえる仕事を見つけるために、緻密に調査・計画し、自身のスキルや経験を最大限生かして、諦めることなく行動し続けました。

【Sさんの就職の希望条件】

・時短勤務でも、大きな裁量を任せてもらえる仕事

◆目標設定と段取り

Sさんは、出産前からワーキングマザーとしてどのように働きたいか、明確にビジョンを持ち、情報収集をしていました。それにより、就職活動に必要な段取りやタイミング等を緻密に計画することができました。
そのため、お子さんの精神的安定を最優先にしながら、余裕を持って就職活動に注力する事ができました。

入社後の業務遂行においても、同様の動き方だそうです。
入社後1か月程度は何ができるかを模索する期間と決め、「これだったらできるかな?」とつまみぐいしながら、徐々に自分の仕事の幅を広げていったといいます。

明確な目標設定とそれに応じた段取りを組むことが、成功の鍵となるようです。

◆経験を活かしながら新たにチャレンジできる仕事の追求

限られた時間の中で高いパフォーマンスを発揮するSさんは「時短だから出来ないことは無い。時短だからできる事も有る。」と言います。
時短勤務でもフルタイム時代同様、目の前の業務を流れ作業的に「こなす」のではなく、長期的視点で向き合っています。毎回目標を設定し、それに向けての段取りを大切にしているそうです。また、時間が限られていることによって、以前より圧倒的に生産性高く遂行できているそうです。

就職活動の過程でうまくいかず、自分の経験を活かせる仕事は時短では不可能かもしれないと諦めかけるも、ご自身が母としてビジネスパーソンとして、「どうありたいか」を見つめ直した結果、当初の条件は譲れないと再確認。改めて条件に合う企業を探すべく、就職活動の方法を見直しました。

デジタル化がすすみ、働き方が進化していることにより、時間や場所の制約があっても活躍できる場は確実に増えています。

諦めずに自身の追求する働き方と企業の「接点」を見つけにいくことが大切です。


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