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育休明けの転職体験談|赤ちゃんを育児しながら復職後に働き方を変えた2人の事例

育休から復帰する前は「今の会社で働き続けよう」と考えていても、実際に仕事と育児を始めると、想定していなかった負担が見えてくることがあります。

今回紹介する2人も、最初から転職を決めていたわけではありません。復職後の生活を経験したことで、通勤時間や急な予定変更への対応など、今の働き方では続けにくい原因が具体的になり、転職を選びました。

大切なのは、「育休明けだから転職する」と考えることではなく、何が両立を難しくしているのかを分けて考えることです。

この記事では、2人の体験談を「何が起きたか」「なぜ続けにくくなったのか」「同じ状況なら何を確認するか」の順に紹介します。

育休明けに転職する時期や、保育園・育児休業給付金などの注意点を確認したい方は、育休明けの転職はいつ?育休中・復職後の判断基準と注意点をご覧ください。

※事例は、本人が特定されないよう氏名などを変更しています。

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もくじ

育休復帰後に転職した2人は何を変えた?

2人に共通しているのは、復職後に感じた「つらさ」をそのまま転職理由にせず、続けにくい原因を整理して、転職先で変える条件を決めたことです。

事例Jさん/30代・元広報職Hさん/30代・元エンジニア
復職後に起きたこと子供の体調不良による早退・欠勤が重なり、周囲への負担を感じるようになった引っ越し後、職場まで片道90分以上かかるようになった
続けにくかった主な原因急な予定変更が起きたときに、仕事を調整しにくい働き方・職場環境通勤によって、送迎・家事・子供と過ごす時間が圧迫された
転職で変えた条件テレワーク、フレックス、子育て中の社員が働きやすい環境出社頻度、通勤時間、テレワーク、フレックス

同じ「育休明けの転職」でも、変えるべき条件は人によって異なります。まずは2人がどのように原因を整理したのかを見ていきましょう。

急な呼び出しや欠勤が重なり転職したJさん

Jさん・30代・東京都
正社員・広報
子供1人

復職前は、元の職場で働き続けるつもりだった

育休中は仕事から離れていましたが、「また働きたい」という気持ちが強く、復職を楽しみにしていました。育休前と同じ部署・チームに戻る予定だったため、転職は考えていませんでした。

通勤や慣らし保育の準備を進め、パパとも家事・育児の分担を確認して復職を迎えました。

ところが、実際に仕事を始めると、育休前との違いが次々に出てきました。業務フローや使用するツールが変わっていただけでなく、保育園からの急な呼び出しや子供の体調不良による欠勤も重なりました。

仕事を途中で同僚へ引き継ぐ場面が増え、Jさん自身も「周囲に迷惑をかけたくない」と無理をするようになりました。持ち帰って仕事をすることも増え、次第に仕事と育児の両方に余裕がなくなっていきました。

続けにくくなった原因は「復職」ではなく、予定変更を吸収しにくい働き方だった

Jさんが感じていたのは「職場で居心地が悪い」というつらさでした。

ただ、原因を一段掘り下げると、単に人間関係だけの問題ではありません。

子供が小さい時期は、発熱などで予定どおり働けない日が発生することがあります。Jさんの場合は、そのたびに早退や欠勤、同僚への引き継ぎが必要になり、本人にも周囲にも負担が集中していました。

つまり、育休から復職したこと自体ではなく、急な予定変更が起きる生活と、仕事を柔軟に調整しにくい環境とのズレが、続けにくさにつながっていたと考えられます。

転職先を探すときも、単に「子育てに理解があります」と書かれた会社を選ぶのではなく、テレワークやフレックスを実際に利用しやすいか、子育て中の社員がどのように働いているかを確認することが重要になります。

同じ状況なら、制度の有無より「急な予定変更に対応できるか」を確認する

Jさんと同じように、子供の体調不良や保育園からの呼び出しで仕事を調整することが多い場合は、次の点を確認してみましょう。

  • 急な呼び出しがあった日に中抜けや早退ができるか
  • 出社予定の日でもテレワークへ変更できるか
  • フレックス制度を子育て中の社員も実際に利用しているか
  • 休んだときに仕事を引き継げる体制があるか
  • 子育て中の社員がどのような働き方をしているか

制度があることと、必要なときに利用しやすいことは同じではありません。

まずは今の会社で調整できる余地がないか確認し、それでも難しい場合は、これらを転職先の条件として比較するとよいでしょう。

テレワーク・フレックスを利用しやすい会社へ転職

Jさんは、退職してから転職活動を始めるのではなく、在職したまま次の職場を探しました。

転職先を選ぶ際は待遇だけでなく、子育て中でも働き続けやすい職場環境を重視しました。

最終的に、子育て中の社員が多く、テレワークやフレックスを利用できる会社へ転職。子供の急な体調不良があったときも働き方を調整しやすくなり、以前感じていた負担が軽くなりました。

Jさんの事例からわかるのは、「職場がつらい」という感覚だけで転職先を探すのではなく、何がつらさを生んでいるのかを条件まで落とし込むことの大切さです。

片道90分以上の通勤を見直して転職したHさん

Hさん・30代・埼玉県
正社員・エンジニア
子供2人

引っ越しをきっかけに、仕事と育児の時間が足りなくなった

Hさんは30代の元エンジニアです。

第2子の妊娠をきっかけに、家族で郊外へ引っ越しました。子育てしやすい住環境になった一方、新居から職場までは片道90分以上かかるようになりました。

通勤だけで1日3時間近く使うため、朝は早く家を出なければならず、帰宅時間も遅くなります。保育園のお迎えに間に合わせるために仕事を早めに切り上げる必要もあり、子供と過ごす時間にも余裕がなくなりました。

家事代行やファミリー・サポート・センターなども利用しましたが、通勤そのものにかかる時間は減らせません。

「この生活を長く続けるのは難しい」と考え、Hさんは転職活動を始めました。

続けにくくなった原因は、勤務時間より「通勤を含めた拘束時間」だった

Hさんの場合、仕事内容や会社そのものへの不満が転職の中心ではありませんでした。

大きかったのは、引っ越しによって増えた通勤時間です。

仮に勤務時間を少し短くできても、片道90分以上の移動が続けば、送迎や家事、子供と過ごすための時間は十分に増えない可能性があります。

そのため、Hさんのケースでは「何時間勤務するか」だけでなく、家を出てから帰宅するまでに何時間かかるのかで働き方を見直す必要がありました。

「フルタイムだから無理」「時短なら両立できる」と勤務時間だけで判断せず、通勤や出社日数まで含めて考えることがポイントです。

同じ状況なら、勤務時間だけでなく「1日の総拘束時間」で比較する

通勤やお迎え時間が負担になっている場合は、現在の仕事と候補の求人について、次の項目を並べてみましょう。

  • 1日の実働時間
  • 始業・終業時刻
  • 片道の通勤時間
  • 週の出社日数
  • 在宅勤務できる日数
  • 退勤から保育園のお迎えまでにかかる時間
  • 残業がある日の帰宅時刻

たとえば、時短勤務でも毎日長時間の通勤が必要な仕事より、勤務時間が長くても在宅勤務の日が多い仕事のほうが、家庭で使える時間を確保しやすい場合があります。

自分に必要なのが「勤務時間を短くすること」なのか、「通勤を減らすこと」なのかを分けて考えると、求人選びの基準が明確になります。

テレワークとフレックスを使える会社へ転職

Hさんは、仕事・通勤・家事・育児をしながら転職活動を進めることにも負担を感じ、転職エージェントを利用しました。

その後、これまでの経験を活かせるIT系企業へ転職。出社は月に数回程度で、それ以外はテレワークができる働き方になりました。

フレックスも利用できるため、保育園の送迎や家庭の予定に合わせて勤務時間を調整しやすくなりました。

Hさんの事例では、「仕事を減らす」よりも「通勤を減らす」ことが、両立しやすさを改善する条件になったといえます。

2人の体験談から分かる「転職前に分けたい原因」

JさんとHさんは、どちらも育休復帰後に働き方を見直しました。

ただし、続けにくくなった原因は異なります。

Jさんは、子供の体調不良などで予定変更が起きたときに、仕事を調整しにくいことが負担になっていました。一方、Hさんは通勤時間が長く、仕事以外に使える時間そのものが不足していました。

この違いを整理せずに「育児と仕事の両立がつらいから時短勤務にする」と決めても、原因によっては十分に解決しない可能性があります。

時間が足りないなら、勤務時間以外も確認する

「毎日時間が足りない」と感じる場合は、実働時間だけでなく、通勤・残業・送迎に何時間使っているかを確認しましょう。

通勤が主な原因なら、時短勤務だけでなく在宅勤務や勤務地の変更が有効な場合があります。

急な予定変更が負担なら、働き方の柔軟性を確認する

子供の発熱や保育園からの呼び出しが負担になっている場合は、休暇制度だけを見るのではなく、仕事の途中で予定を変更できるかが重要です。

テレワーク、フレックス、中抜け、業務の引き継ぎ体制など、実際の働き方を確認します。

仕事内容や職場環境が負担なら、勤務条件だけで解決するか考える

復職後につらいと感じても、その原因が勤務時間とは限りません。

仕事内容の変化、評価、人間関係、復職前後の職場環境の変化などが原因であれば、勤務時間だけを変えても同じ悩みが残る可能性があります。

「何が変われば今の会社でも続けられるか」を先に考えると、転職が必要なのか、現職での調整が先なのか判断しやすくなります。

自分の場合は何を変えれば続けやすくなる?

転職するか迷っている場合は、最初から「転職する・しない」を決めるのではなく、今困っていることと、その原因を分けて整理してみましょう。

今困っていること原因として確認したいこと変える条件の候補
お迎えに
間に合わない
終業時刻、残業、通勤のどこに時間がかかっているか終業時刻
勤務地
在宅勤務
急な呼び出しが
つらい
時間や働く場所を途中で変更できるかフレックス
テレワーク
中抜け
時短勤務でも
時間が足りない
実働以外に通勤や送迎で何時間使っているか出社日数
通勤時間
勤務地
周囲に
申し訳ない
個人の問題ではなく、引き継ぎや勤務変更の仕組みがあるかチーム体制
業務分担
制度の利用実績
仕事そのものが
つらい
働き方が原因か、仕事内容や職場環境が原因か職種
業務内容
評価
職場環境

整理した結果、今の会社で条件を変えられそうなら、まずは上司や人事へ相談する方法もあります。

一方で、必要な条件を現職では変えにくい場合は、その条件を満たす求人があるか確認してから転職を検討するとよいでしょう。

原因がまだはっきりしない場合は、1週間程度の生活を振り返り、「どの時間帯・どの場面で特に困っているか」を書き出すだけでも、必要な条件を整理しやすくなります。

困っていることを選択すると、次にできることを整理できる育休復帰前後のわが家の見直しプランもご活用ください。

育休明けの転職時期・保育園・給付金は別に確認する

働き方を変えたい理由が整理できても、実際に転職する時期は別に考える必要があります。

育休中に転職活動を始める場合と、いったん復職してから始める場合では、確認することが異なります。また、保育園の利用条件は自治体によって異なるため、退職や転職の前に確認が必要です。

転職する時期、保育園、育児休業給付金などについては、以下の記事で詳しく説明しています。

育休明け転職のベストタイミング|保育園事情と失敗しない転職の進め方

育休明けの転職に関するよくある質問

子供が小さいと転職で不利になりますか?

子供が小さいことだけで、すべての選考が不利になるとは限りません。

企業が確認したいのは、募集している勤務時間や出社条件で働けるか、入社日を確定できるかという点です。勤務可能な時間と、急な呼び出しがあった場合の対応を事実ベースで伝えましょう。

面接で時短勤務の希望をいつ伝えればよいですか?

時短勤務が入社の必須条件であれば、応募先との認識がずれないよう、遅くとも内定承諾前までに伝える必要があります。

面接で勤務可能な時間、希望する開始・終了時刻、残業の可否を具体的に伝えてください。

復職してからどのくらい待って転職すべきですか?

復職後に半年や1年待たなければならないという一律のルールはありません。

ただし、実際に復職してから転職することで、送迎や仕事量を踏まえて必要な条件を判断しやすくなります。

体調や職場環境に無理がある場合は、一定期間を我慢することを前提にせず、現職への相談や転職準備を始める選択肢もあります。

復職後に分かった「続けにくい原因」から条件を決める

JさんとHさんは、どちらも育休復帰後に転職しましたが、転職で変える必要があった条件は異なりました。

Jさんは、急な予定変更に対応しにくい働き方や職場環境が負担になっていました。Hさんは、片道90分以上の通勤によって家庭で使える時間が不足していました。

育休明けに「今のままでは続けにくい」と感じたら、まずは転職するかどうかを決める前に、何が両立を難しくしているのかを具体的にすることが大切です。

  • 勤務時間を変えれば解決するのか
  • 通勤を減らす必要があるのか
  • 急な予定変更へ対応できる働き方が必要なのか
  • 仕事内容や職場環境そのものを変えたいのか

原因が分かれば、現職で調整することと、転職先で変えたい条件を分けて考えられます。

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