2人目の育休中に転職できれば、子ども2人の生活と自分のキャリアを両立しやすくなるのがメリットです。
しかし実際には「転職活動する時間がない」「転職するタイミングが難しい」などハードルを感じる点も多く、尻込みしてしまうワーママも多いのではないでしょうか。
今回は、2人目の育休中に転職したワーママの事例を紹介します。
育休中の転職活動で良かったこと・大変だったことにも触れているので、転職を検討している方はご参考ください。
もくじ
まずは2人目の育休中転職でつまづきやすいポイントを解説します。
多くのワーママがつまづくポイントでもあるため、どう対策していくかイメージしながらチェックしてみましょう。
2人目の育児休業中に転職活動を進める際、特に「2人分の育児で転職活動の時間が取れない」という点が大きな壁になりがちです。
1人目の育児と違い、2人目の育児では上の子と下の子の世話を同時にこなさなければなりません。
1日のスケジュールがかなりタイトになり、転職活動に集中する時間を確保するのが難しくなります。
面接に行く時間も確保しづらくなるので、Web面接などをフル活用するのがおすすめです。
子どもの保育園が別々に分かれてしまうと、それぞれの保育園に子どもを送迎する時間が必要になります。
夕方以降の時間や保育園の開所時間を考えると、その分早くお迎えにいかなくてはならず、働ける時間が短くなりやすいのがネックです。
園同士が離れた場所にある場合や職場と自宅とが遠い場合、さらに働ける時間は短くなるでしょう。
「時短勤務でしか働けない」「1日6時間しか仕事ができない」などの条件が、転職時のハードルになるケースも少なくありません。
ここからは、2人目の育休中に転職した事例を紹介します。実際の体験談として参考にできるため、自分と共通点がある部分はチェックしてみましょう。
Sさん(30代・子供2人)
こんにちは。私は現在5歳と3歳の2人の子供を持つ30代のワーママです。現在は東京都でエンジニアとして働いており、2人目の育休中に転職をして今の職場に移りました。2人目の育休中に転職する人は限られていますし、私の転職体験談がお役に立てばと思います。
もともと私は客先常駐の会社でエンジニアとして働いていました。基本的には9時〜18時のフルタイム勤務、1人目の育休が終わって職場復帰した後から保育園に入るまでの間はは9時〜16時の時短勤務でした。この当時は、客先常駐がメインの会社でも、社内勤務という形で対応してもらっていました。
2人目の育休後も同じ流れで、保育園に入れる年齢まで時短勤務をお願いしようとしたのですが、「社内開発の案件がなくなったため客先常駐でないと厳しい」と言われてしまいました。しかし、客先常駐だと時間の融通が利きにくく、時短勤務は絶望的。そこで思い切って転職を決意しました。
2人目の育休中の転職活動で大変だったことは、子供の保育園がなかなか決まらなかったことです。最終的に決まったのは良かったのですが、上の子と下の子で別々の保育園になるとお迎えに時間がかかり就業時間が短くなってしまう点が不利になってしまっていました。
また、時短勤務を希望している旨を人事担当者に伝えると、「16時までだと短すぎる」と難色を示されることも多く、転職先を見つけるのには時間がかかりました。
転職活動中は、1日単位で預かってくれる託児所にも登録していました。しかし、希望する日時に空きがなく、結局登録しても活用できない状況でした。とはいえ、面接先の企業に子供を連れていくわけにもいきません。そこで、育休中の転職活動に関しては、リモートでのWeb面接OKの企業を中心に応募することにしました。
Web面接なら自宅で面接を受けられるので、子供の預け先を探す必要がありません。育休中で子供の預け先が見つからない旨を事前に先方に話しておけば、子供の声が多少入っても笑って許してもらえました。
Web面接を受けるのは今回が初めてだったので、対面での面接とは要領が違って苦戦しました。私の場合はWeb面接が広まりだして間もないタイミングだったことから、対面での面接対策本はたくさんあっても、Web面接に対応しているものはあまりなく、情報が限られている中での転職活動でした。
Web面接の最中も、相手と会話している途中で変な間ができたり、表情が読み取りにくかったりして、うまく相手方とコミュニケーションを取れているか不安でした。
私が転職活動をするにあたって優先したことはフレックスタイム制度があるかどうかです。時短制度を使って16時までに仕事を終わらせるようにしてもらっても、下の子のお迎えの時間ギリギリでした。上の子にもそろそろ習い事を始めさせたいと思っていたのもあり、できるかぎり16時よりも早く帰ることができる手段を探していました。
また、リモートワーク可能など柔軟性のある働き方ができる点も加味して求人を選定しました。子供が小さいうちだと、いつ保育園から呼び出しがあるかわかりませんし、風邪が長引いたら有給をあっという間に使い切ってしまうかもしれません。
そこで、毎日でなくてもリモートワークが可能な職場ならイレギュラーな事態でも対応しやすいと思い、どういう条件ならリモートワークが可能か、早く退勤した場合は翌日の労働時間でカバーできるか、などの確認を徹底的に行いました。
柔軟性の面で優れている企業となると、名前が知られているような大企業か、規模の小さいベンチャー企業のどちらかに分かれました。私自身は大企業に入れるほどの実力は持ち合わせていなかったため、最終的にベンチャー企業に絞って転職活動を行いました。この点に関してはベンチャー企業の多い東京都に住んでいて本当に良かったと思います。
育休中の転職活動は大変でしたが、しっかりと方針を立てて動いたことで希望通りリモートワーク可・フレックスタイム制度対応のIT企業に転職できました。前の会社は客先常駐で基本的にクライアントの都合を最優先、勤務時間は固定だったので、自由度の高さに感動しています。
また、子供が体調を崩してしまったときはリモートワークで対応してもらえる点はとてもありがたいです。毎朝7時〜8時に出社し、15時〜16時に退勤してから子供を迎えに行き、週に2日は上の子の習い事、とハードなスケジュールではありますが、前より充実した生活が送れていると思います。
夫婦共働きでも自分のキャリアをあきらめたくないと思っていたので、育児中の時短勤務でもその後のキャリアが約束されている今の職場には、とても感謝しています。
ここでは、2人目の育休中転職に成功できたポイントを解説します。なぜ理想的な転職ができたのか、理由を探っていきましょう。
2人目の育児休業中に転職活動を進めるなかで、Web面接を活用して効率よく転職活動を進めたことが成功の秘訣となっています。
育児中の転職活動では面接の日程調整や移動時間などが大きな負担になりがちですが、Web面接を上手に使うことで、時間とエネルギーを節約できます。
育児の合間や家事の隙間時間を活用して面接を受けることもできるので、時間のやりくりがしやすくなるでしょう。
場合によっては夜の時間帯に面接を受けられるなど、フレキシブルな使い方ができるのもメリットです。
面接の練習にもなるので、積極的に活用していきましょう。
育児と仕事を両立させるためには、柔軟な働き方ができる企業を選ぶことが非常に重要です。
特に子どもが小さいうちは急な対応が求められることも多く、仕事の時間や場所を柔軟に調整できる環境があるとよいでしょう。
テレワークやフレックスタイム制度を使えれば、ワークライフバランス向上と仕事のパフォーマンス向上を同時に実現できるかもしれません。
その他、柔軟な休暇制度や福利厚生が整っている会社も魅力的なので、まずは柔軟な働き方ができる会社に焦点を当ててみましょう。
時短勤務を希望する人は、転職直後から時短勤務できる会社を選ぶことが大切です。
多くの企業では、時短勤務制度を既存社員向けの制度として確立していることが多く、転職直後に使えません。
せっかく時短勤務の制度があっても、「勤続1年以上の従業員は時短勤務を取得できる」などの条件がついていると、しばらくはフルタイムで働くしかなくなります。
面接時には、具体的に「転職直後から時短勤務を希望すること」を伝えましょう。
そもそも応募の前段階で「転職直後から時短勤務できる会社」を絞り込んでおけば、ミスマッチに悩むこともありません。
大企業だけでなくベンチャー企業も視野に入れたことも、成功のポイントとなっています。
福利厚生の数や知名度の面では大企業に多数のメリットがありますが、一方で「入社直後から時短勤務できない」「大企業は都心にオフィスが集中していて通勤しづらい」などのデメリットに悩まされることも。
一方、ベンチャー企業は福利厚生や働き方に柔軟性を持たせていることが多く、テレワークやフレックスタイム制度の導入にも積極的です。
また、育児に関する柔軟な対応が早いことや、必要に応じて自分の勤務形態を調整しやすい点も、ベンチャー企業の魅力と言えるでしょう。
意思決定が速く、制度が柔軟に適用されるなど、調べてみないとわからないメリットも豊富です。
自分のキャリアをさらに発展させながら家庭と仕事のバランスを取るためには、自身のスキルや経験を最大限に活かせる企業を選ぶのが近道です。
まずは自分の強みやこれまでの経験をリストアップし、アピールできるポイントがないか探ってみましょう。
応募先企業と関連性の高いアピールポイントが見つかれば、即戦力となる期待値が高くなり、書類選考や面接の場で高く評価してもらえるかもしれません。
どんなスキルを身につけてきたか、実績や経験をわかりやすく評価できる指標があるか、振り返りが必要です。
転職エージェントは転職活動の進行をサポートしてくれるだけでなく、最新の市場動向や企業情報を提供してくれる頼もしい味方でもあります。
育児中で時間が限られている中で効率よく転職活動を進めたいときは、転職エージェントを使うのがおすすめです。
求められるスキルや経験に対する具体的なアドバイスを提供してもらうことで選考対策になり、自分ひとりで転職活動をするときより通過率を上げやすくなるでしょう。
なお、リアルミーキャリアはワーママ特化型の転職エージェントです。
女性がライフイベント(例えば結婚や出産、育児)を迎えた後でも、再就職や転職をスムーズに進められるようサポートしているので、お気軽にご相談ください。もちろん育休中の転職活動も可能です。
2人目の育休中に転職したい場合、リモートやフレックスを使いやすい職種に転職するのもひとつの手段です。
例えばエンジニアやデザイナーなどクリエイティブ系職種の場合、比較的テレワークが進んでいるため場所に縛られることなく働きやすくなります。
同様に、オンラインでのアプローチが進みつつある営業職やマーケティング職、テレワーク向けのツールがどんどん出ている管理部門などの仕事も、柔軟な働き方がしやすい職種として注目を集めるようになりました。
実際に転職する際は、実務経験をアピールできた方が内定率・収入などの条件面で有利になりやすいのも事実です。
しかし過去の経験との関連性をアプローチしながら有利に転職を進められるケースもあるので、まずは転職エージェントに相談してみましょう。
2人目の育休中に転職活動をするハードルは高いものの、成功して理想的な働き方ができているワーママの事例は決して少なくありません。
テレワークやフレックスタイム制度をフル活用できる会社に転職できれば、子どもが小中学生になって以降も無理なく働きやすくなるでしょう。
その他、直近で時短勤務ができるか、自分のスキルを活かせる仕事内容か、などおさえておきたいポイントをクリアした転職活動にするのがコツといえます。
リアルミーキャリアはワーママ特化型の転職エージェントであり、育休中の転職活動も支援しています。
転職活動を始めるタイミングや具体的な選考対策に関するアドバイスも提供していますので、気になる方はご相談ください。