ワーママの転職は難しい?体験談でわかる5つの壁と乗り越え方
「子どもとの両立を考えると、転職は難しいのでは…」
「時短勤務だと、希望の仕事は見つからない?」
育児中の転職は、勤務条件の制約や活動時間の確保が難しく難航しがちです。
しかし、単に子供がいるからではなく、必要な条件が重なることが原因のため、条件の整理と実際の職場環境の確認を行えば選択肢は広がります。
本記事では、ワーママの転職が難しい理由と、実例を交えた原因別の乗り越え方を解説します。
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ワーママの転職は一律に難しいわけではない

ワーママの転職難度は、子どもの有無だけで決まるものではありません。希望する勤務時間や勤務地、これまでの経験、年収、求人が出る時期など、複数の条件の組み合わせによって変わります。
たとえば「17時までに退勤したい」という希望が同じでも、通勤に片道60分かかる場合と、リモートワークを利用できる場合とでは、選べる求人が異なります。時短勤務が必要な方もいれば、フレックスタイム制度と短い通勤時間があればフルタイムで働ける方もいます。
まずは、「ワーママだから難しい」とひとまとめにせず、何が転職の壁になっているのかを分けて考えることが大切です。
| 転職の壁 | 難しくなりやすい理由 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 勤務時間 | 送迎時刻に合わせると応募できる求人が限られる | 最も遅くて何時まで働けるか |
| 通勤・出社 | 通勤時間が長いと、勤務できる時間や急な呼び出しへの対応に影響する | 許容できる通勤時間と出社日数 |
| 年収・仕事内容 | 働き方を優先すると、希望する職種や年収と両立しにくい場合がある | 最低限必要な年収と残したい仕事内容 |
| 求人情報 | 制度の有無だけでは、配属先での利用実態までわからない | 制度の利用条件とチームでの運用 |
| 活動時間 | 仕事、家事、育児の合間に書類作成や面接を進める必要がある | 週のどこで活動時間を確保できるか |
「時短勤務制度あり」と「入社直後から利用できる」は別
転職先で時短勤務を希望する場合は、制度の有無だけでなく、いつから、どの条件で利用できるかを確認しましょう。
育児・介護休業法では、事業主は原則として3歳未満の子を養育する一定の労働者に短時間勤務制度を設ける必要があります。一方、労使協定がある場合は、継続雇用期間が1年未満の労働者などを対象外にできる場合があります。会社が法律を上回る独自制度を設け、入社直後から時短勤務を認めているケースもあります。
そのため、求人票に「時短勤務制度あり」と書かれていても、入社初日から利用できるとは限りません。応募前または選考中に、入社直後の利用可否、利用できる期間、給与や評価への影響を確認してください。
経験者の転職からわかる「難しさの正体」

実際の転職事例を見ると、転職を難しくしていた原因も、状況を変えた方法も一人ひとり異なります。ここでは、リアルミーキャリアで公開している事例から2つを紹介します。
通勤時間が壁だったケース:時短勤務を変えず、通勤を見直した
30代・子ども2人のFさんは、時短勤務をしていても通勤に往復3時間かかり、保育園のお迎えが延長時間ぎりぎりになる状況でした。転職後は時短勤務を続けながら、通勤時間を往復30分へ短縮。週2日のテレワークも利用できるようになりました。
この事例で転職の壁になっていたのは、時短勤務そのものより通勤時間でした。「時短勤務を続ける」という条件は残し、勤務地と働く場所を見直したことで、仕事と育児の両立につながっています。
詳しい経緯は、ワーキングマザーの正社員転職と体験談で紹介しています。
育休中に活動したケース:希望条件と経験を切り分けた
20代・子ども1人のCさんは、育休からの復帰にあたり、希望していた営業職を続けられないことがわかり、転職活動を始めました。活動に使える期間が限られるなかで、職務経歴書を早めに整え、これまでの法人営業経験を活かせる求人を検討。2か月間で10社へ応募し、3社から内定を得て、時短勤務で働ける企業を選びました。
この事例では、「営業職を続けたい」「時短勤務が必要」という条件を先に整理したことが、求人選びの軸になっています。一方で、転職時期や保育園の手続きは自治体や個別状況によって異なるため、同じ進め方がすべての方に当てはまるわけではありません。
詳しい転職活動の経過は、育休中に時短正社員で転職した体験談をご覧ください。
2つの事例からわかるのは、「すべての条件を我慢する」ことが解決策ではないという点です。働き続けるために欠かせない条件を残しながら、通勤、出社頻度、職種、活動方法など、調整できる部分を探すことが転職先との接点を増やします。
自分の転職難度を5つの条件で整理する

転職活動を始める前に、勤務時間、勤務地、仕事内容、年収、職場環境の5つを整理しましょう。「希望条件が多すぎる」と自分を責める必要はありません。条件に優先順位をつける目的は、諦めるものを決めることではなく、求人を比較する基準を作ることです。
- 勤務時間
- 勤務地・出社頻度
- 仕事内容・キャリア
- 年収
- 職場環境・制度の運用
1. 勤務時間
始業・終業時刻だけでなく、残業が発生する頻度や、事前に予定を把握できるかも確認します。送迎時刻から逆算し、「通常は何時まで」「事前にわかれば何時まで」のように分けると、働ける範囲を説明しやすくなります。
2. 勤務地・出社頻度
通勤時間は毎日の負担に直結します。自宅から勤務先までの時間に加え、リモートワークの利用条件、出社日数、客先訪問や出張の有無も確認しましょう。
3. 仕事内容・キャリア
「働きやすければ仕事内容は何でもよい」と決める前に、これまでの経験のうち、今後も使いたいものを書き出します。仕事内容を大きく変えると、入社後の習得負担が増える場合もあります。転職直後の生活と仕事の変化を同時に抱えられるかという視点も必要です。
4. 年収
希望年収だけでなく、生活上必要な最低額を把握します。時短勤務を希望する場合は、求人に掲載された年収がフルタイム勤務を前提としていないか、賞与や手当を含むかも確認してください。
5. 職場環境・制度の運用
制度があるだけでなく、配属予定のチームで利用されているかを確認します。
リモートワークやフレックスタイム制度が全社で導入されていても、職種や入社時期によって利用条件が異なることがあります。
条件は、次の3段階に分けると比較しやすくなります。
- 必須条件:満たせないと働き続けることが難しい
- 希望条件:できれば満たしたいが、別の方法でも補える
- 選択肢:求人を見ながら検討できる
たとえば「17時までに退勤」が必須でも、「時短勤務」は必須とは限らない方もいます。フレックスタイム制度と短い通勤時間で17時退勤を実現できるなら、フルタイム求人も比較対象にできるためです。
反対に、体力や家庭の状況から勤務時間そのものを短くする必要がある場合は、時短勤務を必須条件として探します。
リアルミーキャリアを利用したワーママ400人に聞いた「転職を考えたきっかけ」の調査で、一番多い回答は「通勤時間の短縮希望」でした。その他最も解決したい悩みも同記事に書いています。ぼんやりと転職したいと考えている方はぜひ参考になさってください。
ワーママ転職が難しい原因別の乗り越え方

転職が進まないときは、応募数だけを増やす前に、どこで止まっているかを確認しましょう。求人が見つからない場合と、選考で伝え方に悩む場合では、必要な対策が異なります。
条件に合う求人が見つからないとき
まず、条件の目的を言葉にします。「リモートワークがしたい」ではなく、「通勤時間を減らして17時までにお迎えへ行きたい」と考えると、勤務地の近い求人やフレックスタイム制度も候補になります。
ただし、働き続けるために欠かせない条件まで外す必要はありません。条件を広げるときは、別の方法で同じ目的を満たせるかを基準にしましょう。
転職活動の時間が取れないとき
求人探し、応募書類、面接対策を一度に進めようとすると負担が大きくなります。まず職務経歴を時系列で書き出し、次に実績、最後に応募先へ合わせた調整というように、作業を分けて進めます。
面接日時についても、平日の日中だけでなく、オンライン面接や始業前後の時間に対応できるかを企業へ確認できます。現在の仕事や育児に支障が出ない範囲で、継続できる予定を組みましょう。
面接で勤務条件をどう伝えるか迷うとき
面接では、家庭の事情を詳しく説明することより、勤務可能な条件と仕事上の貢献を具体的に伝えることが大切です。
たとえば、次の順で整理します。
- 勤務できる時間・曜日・場所
- 例外的な対応が可能な範囲
- これまでの経験や実績
- 入社後に担いたい仕事
伝え方の例は次のとおりです。
保育園の送迎があるため、通常は9時から17時までの勤務を希望しています。
前職では同じ勤務時間のなかで、業務フローの見直しと進捗共有を行い、担当案件を納期どおり進めてきました。
入社後も、これまでの〇〇の経験を活かして△△に貢献したいと考えています。
実績部分は、必ず自分の経験に置き換えてください。「育児で身につけた効率化能力」のように抽象化するより、仕事で行った工夫や成果を示したほうが、採用後の働き方を伝えやすくなります。
厚生労働省は、採用選考を応募者の適性・能力に基づいて行い、家族や生活環境など、適性・能力と関係のない事項を把握しないことが重要だとしています。家族構成や家族の勤務先などを必要以上に説明するのではなく、職務を行ううえで必要な勤務条件をすり合わせましょう。
求人票だけでは職場の実態がわからないとき

働き方の制度は、利用実績と配属先での運用まで確認します。面接では、次のような質問が役立ちます。
- 配属予定チームでは、通常何時ごろまで働く方が多いですか
- 残業が発生する時期と、予定がわかるタイミングを教えてください
- リモートワークやフレックスタイム制度は、入社後いつから利用できますか
- 時短勤務の場合、担当業務や評価方法はどのように変わりますか
- 急な欠勤が発生した際、チームではどのように業務を引き継いでいますか
- 入社後の研修や引き継ぎは、どの時間帯に行われますか
「子育て中の社員が何人いるか」だけでは、自分が働き続けられる職場かは判断できません。実際の勤務時間、業務分担、評価、制度の利用条件を具体的に聞きましょう。
転職を決める前でも、情報収集は始めてよい

転職するか決めていない段階でも、条件整理や求人の情報収集は始められます。求人を確認した結果、現職で働き方を相談するほうがよいと判断することもあれば、転職したい時期に備えて経験を積むという選択もできます。
一方、応募、退職、入社の時期は同じではありません。保育園を利用している場合は、退職や勤務条件の変更が認定・利用継続へ影響する可能性があるため、住んでいる自治体の案内を確認してから予定を決めてください。「育休中は避ける」「小学校2年生以降なら安心」のように、すべての方に共通する最適な時期はありません。
転職活動を始める時期と手順は、ワーママ転職はいつ・何から始める?で詳しく紹介しています。育休明けの転職と保育園の注意点を確認したい方は、育休明けの転職とベストなタイミングも参考にしてください。
今日からできる3つの準備

転職への不安が大きいときは、応募先を決める前に次の3つを進めましょう。
- 今の働き方で困っている場面を書き出す
- 条件を必須・希望・選択肢に分ける
- 求人を見て、条件が現実と合うか確かめる
1. 今の働き方で困っている場面を書き出す
「仕事と育児の両立が難しい」ではなく、「週3日の残業でお迎えに間に合わない」「出社が増えて通勤に往復2時間かかる」のように、生活のどこで無理が生じているかを書きます。原因が具体的になると、転職先へ求める条件も見えやすくなります。
2. 条件を必須・希望・選択肢に分ける
勤務時間、通勤、仕事内容、年収、働く場所を3段階に整理します。迷う条件は、求人を見ながら決める「選択肢」に置いて構いません。
3. 求人を見て、条件が現実と合うか確かめる
実際の求人を確認すると、希望する職種でどのような働き方が募集されているかがわかります。条件に合う求人が少ない場合も、「転職できない」とすぐに判断せず、時期、職種、勤務制度のどこに違いがあるかを確認しましょう。
時短勤務での転職を検討している方は、時短勤務のまま転職する場合の求人選びと選考対策も参考にしてください。
まとめ:難しさを分けると、次の行動を選びやすくなるワーママの転職は、勤務時間、通勤、年収、仕事内容、職場環境など、働き続けるための条件が重なるほど難しくなる場合があります。しかし、「子どもがいるから転職できない」と決まっているわけではありません。
まずは、自分の転職を難しくしている原因を特定しましょう。そのうえで、変えられない必須条件と、別の方法でも目的を満たせる希望条件を分けます。求人票だけでは判断できない点は、選考で具体的に確認することが必要です。
自分だけでは条件の優先順位を決めにくい、入社直後から利用できる勤務制度を確認しにくいと感じる場合は、転職支援サービスへ相談する方法もあります。
リアルミーキャリアは、時短正社員で働きたい子育て中の方に向けて、条件整理、求人紹介、応募書類・面接の準備、企業との条件調整を支援しています。まだ転職を決めていない段階でも、まずは今の働き方と希望条件を整理するところから始めてみてください。






