時短勤務中に転勤辞令!大企業から社員10人のベンチャーに転職

                   
※写真はすべてイメージです

社員に対する待遇が手厚い大企業は、一見すると子育て世帯にとってこれ以上ない良い環境に思えるかもしれません。

しかし、勤務体系の柔軟さや今後のキャリアを考えたときに、選択肢のひとつに「働き方が柔軟なベンチャー企業への転職」があります。

ベンチャー企業では、時短勤務やフレックスタイム、リモート勤務など、仕事と育児の両立に好都合な働き方ができる会社が増えてきています。

また、さまざまな業務にスピード感をもって携わることができるため、キャリアの可能性を広げられるといった側面もありますよ。

今回は、大企業から社員10人のベンチャー企業に短時間正社員として転職したワーキングマザーの体験談をご紹介します。

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突然の転勤辞令を機に転職を決意

Wさん(40代・子供2人)
夫と子供2人の4人家族。新卒から大企業に勤務し、営業や経営管理などに従事。転勤辞令によりスタートアップのベンチャーに転職。

新卒から長く勤めた会社を退職するきっかけとなったのは、かなり遠方の勤務地への異動という辞令を受けたことです。通えなくはないけれど、通勤のために引越しをしてもおかしくない距離です。

「辞令」なので、それを承諾するか、しないのであれば退職するかという選択肢しかありませんでした。

大企業で福利厚生も良かったのでかなり悩みましたが、災害時のリスクが決定打となり、退職を決意しました。

ものすごく頑張れば転勤先に通えないこともなかったのですが、通勤時間が数倍に増えるというのはつらいものがありました。

また、災害時に保育園のお迎えに行けない状況になる可能性が高く、そのようなリスクを取ることはできない、と退職を選ぶことにしました。

【Wさんの転職の希望条件】

  • 災害時に子供のお迎えに行ける勤務地
  • 短時間正社員という雇用形態
  • 裁量のある挑戦的な仕事

ベンチャーに転職し、スピード感に驚く毎日

しばらくは時短勤務を続けたかったため、働き方が柔軟で通勤もしやすい場所にあるベンチャー企業に応募し、内定をいただくことができました。

組織の立ち上げやオペレーション構築の経験があったため、比較的ベンチャーでも受け入れられやすい経歴だったのが幸いしました。

実際に入社してみると、想像していた以上に、 良い意味でベンチャーはまったく働き方が違うものでした。まず、スピード感が大きく違います。

前職では、サービス規約の文言ひとつ変えるにも会議で50時間費やします。絶対に間違えてはいけないですし、巨大なサービスのどこにどう影響するか、着実に検証する必要があるので。

現職のベンチャーでは、今日思いついた改善がもう翌日には仕上がっています。その分雑だし、正直粗は多いですけどね。それでもスピード感をもって改善を続けることは、新しいサービスの生き残りにはとても大事です。

多種多様な人たちが集まるベンチャー

前職は、良くも悪くもエリートの集まり。履歴書がピカピカの優等生で、組織の中でスマートに振舞う、着実に与えられた仕事をこなす人たちの集団でした。

現職のベンチャーは社員10人、本当にいろいろなバックグラウンドの人たちです。いろいろな人がいますが、サービスに対して自分ごととして真摯に向き合う姿勢は一緒なので、とても一体感がありますよ。

このくらいの規模の組織では、一人ひとりの責任や役割、それに伴う裁量が格段に大きいもの。みんなサービスに対して自分ごととして真摯に向き合い、自分ができることを最大限取り組み、自分の役割を決めずマルチタスクで進めています。

自分次第で事業や組織を作ることができる

前職では新卒から20年近く勤務していましたが、私個人が会社の経営や事業運営に意見できる機会はありませんでした。

あくまでも、経営として意思決定がされた事項に対して、会社の規則に即した組織やオペレーションを設計することが求められます。

一方現職のベンチャーでは、入社してまだ間もないですが、自分の意見が業務や人事制度にすでに反映されています。

たとえば、採用時には私のポジションは「リモート勤務不可」とされていたのですが、実際に働いてみると一部ならリモートでも影響がなさそう、ということがわかりました。

しかも、出社するよりも早い時間で始業し、お迎え時間ギリギリまで勤務できるため、業務上のメリットもありました。それを早速社内で提案し、一部ですがリモート勤務が可能になりました。

ベンチャーはもともとルールが少なく、影響範囲も限定的なので、組織にとって合理的な提案はすぐに実態に反映できるという良さがありますね。

また、前職では事業運営においても、極力失敗しない安定した事業計画のもと進めていくので、不安がない一方で、想定の範囲内で物事が進むつまらなさはありました。

ところが現職では、一か八かの施策や、突拍子もない案にチャレンジしてみたり、そこに自分の意見を反映できたりと、毎日刺激に満ちています。

ベンチャー企業特有の仕事上の難しさを実感

ベンチャーで働くことのメリットを感じているものの、大企業からベンチャーへ転職して感じた仕事上の難しさもあります。前職では役割が細分化されていたため、実際の業務の末端までは把握もしていなければ、実行するスキルもないという状態です。

例えば私の今一番の課題はITスキルの向上。前職では、分析したい内容があれば、ボタンひとつで抽出できたり、フォーマットがない場合もシステム部門のエンジニアにオーダー。きれいに整って出てきた情報を使って考えれば良かったわけです。

しかしながら、現職ではまずどこにそのデータがあるのか、どうすれば抽出できるのかと、すべて自分で探して、作業しなければたどり着けません。日々調べながら少しずつキャッチアップしています。

ベンチャーではタスク管理も自己責任

前職では時短勤務として申請すれば、時短勤務には勤務時間に見合った工数を配慮してもらえますし、必要であればフォローしてくれる人材もあててもらえました。

しかし、現職のベンチャーではそういった配慮はありません。自分のタスクが終わらなければ、帰宅後や翌日に持ち越したりして、何とか自分でやりきる必要があります。

私の場合は特に、制度やルールが明文化されていないことで、周囲の人もどの程度の業務を配分したら良いかわからなかったのもあると思います。タスクや工数がしっかり管理されていないので、どうしても仕事量に偏りが出るということにはなりやすいですね。

耐えていても状況は変わらないので、どうしたらやりやすいのか、それが組織にとって良いことなのかを発信し、周囲の理解を得ながら調整していく動き方が必要です。

ベンチャーに転職して仕事に面白味が生まれた

ある意味、前職では未来が見えていました。このままの仕事を続けて、定年まで働いて、毎年の収入はどのくらいで、福利厚生や時短などの育児中の働き方の面も含めて、何の不安も不満もありませんでした。

現職のベンチャーは、正直なところ数年先の会社の存続さえ不透明です。

ただ、その分、今の自分が想像もできないような未来につながっていると思います。

前職では、在籍していることが前提のキャリアや人生の設計で、「ここ」しか見えていなかったように思います。転職により視野が広がり、見える世界が変わりました。

自分ができることを最大限に発揮し、さらにそこにスピード感をもって上積みすることで、今後の可能性を広げていくことができると考えられるようになりました。

会社に依存するのではなく、自分で舵取りをする人生にシフトできたかな、と思います。

子育てが一段落したら、より経営に近いポジションに挑戦したい

私は常に「あるべき姿」を念頭においてすべてを判断するように心がけています。一番大事なのは、家庭でのあるべき姿で、とにかく子供のことを最優先で考えています。

ただ一方で、社会においてのあるべき姿も大事で、社会で必要とされる人であり続けたいと考えています。それぞれバランスをとりながら、無理のない働き方を実現させていきたいです。

また、将来的に、子育てによる時間制約が外れた時には、もっともっと仕事に注力して、さらに経営に近いポジションに携われるようになりたいと考えています。

転職をまわりに報告したときは「なぜあんな大手からベンチャーに!?」と驚かれましたが、私は自分らしく働くために、ベンチャーに転職して良かったなと心から思っています。

ワーママがベンチャーで活躍するには?

Wさんは、転職先で時短勤務者の第一号でした。

時短勤務としての働き方のモデルがない中で、仕事量の調整や、コミュニケーション方法の改善、さらにはリモート勤務を可能にする等の制度改善まで、自身の「子供が最優先」という観点と「会社にとって合理的」という観点の双方のバランスをうまく取りながら、スタイルを確立していっています。

Wさんの能力を最大限発揮できるのはもちろんのこと、ワーママの採用がしやすくなったり、これまで制約なく働いてきた方も生産性をより高めることができるようになったりと、組織に良い影響を与えているそうですよ。

転職で叶えたい「あるべき姿」に立ち返る

Wさんの今回の転職は、「子供が最優先」というのが原点であり一番のポイントでした。

転職後、つい仕事がたまって焦りが出ると、家で子供の前でつい仕事をしてしまう時期もあったそうです。

しかしながら、転職の原点である「家庭でのあるべき姿」に立ち返り、子供との時間を仕事に使ってしまっては意味がないと気づき、今では家では絶対にパソコンを開かないと決めたそうです。

その「あるべき姿」が明瞭であるために、ベンチャー転職による環境の変化も自分の中で前向きに楽しめているようでした。

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