育休明けからどのくらいで退職するのが理想?スムーズな退職の方法とは

                   

育休明けの退職を検討している場合、「復職してからどのくらいで退職するべき?」と悩む方は多いでしょう。半年から1年程度勤務してから退職すべきか、やむを得ないと判断した場合は自由に退職していいものか、頭を抱えることもあるのではないでしょうか。

実は、育休明けであっても退職時期は自由に選ぶことができます。今回は育休明けからどのくらいで退職すべきかについて、解説します。

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退職時期は自由に選択できる!法律上の規定は?

退職する時期は、育休明けであってもなくても自由に選べます。「半年以上働かなければいけない」など法律上に明記されていることもなく、育休明けすぐに退職しても問題ないのです。

下記では、法律の視点から見た育休明け退職について説明します。

退職する時期を制限する法律はない

前述の通り、退職する時期を制限する法律はありません。

具体的には、民法第628条にて「やむを得ない事由があるときは、各当事者は直ちに雇用契約の解除をすることができる」と明記されています。これは産休・育休の取得実績による適用除外はなく、全ての労働者に当てはまる項目です。

つまり、育休明けであってもいつでも自由に退職できることが分かります。「復帰してしばらく働かないと会社に迷惑がかかるのでは…」と考えている人も、まずはこの大前提を押さえておきましょう。

育休取得後の退職であっても育児休業給付金の返還は不要

育休取得後の退職であっても、それまでに受給した育児休業給付金を返還する必要はありません。同様に育休中の退職であっても、受給した分の育児休業給付金を返還する必要はありません。

育児休業給付金は、元いた職場への復帰を前提とした給付金であることは確かです。しかし、不正受給など故意のものを除き、やむを得ず退職せざるを得なくなった人に返還を求める制度ではありません。

育休中の退職をする場合に限り、退職日以降に受給予定であった育児休業給付金は支給されなくなるため注意しておきましょう。

参考:厚生労働省「Q&A~育児休業給付~」

半年から1年程度働いた方が恩を返せるという意見もある

育休明けの退職に関する法律上の規定はありませんが、半年から1年程度働いてから退職した方がよいとする声があることも事実です。

理由として、育休中に復帰ポジションを空けて待ってくれていた会社に恩を返すことが挙げられます。復帰して早々に退職した場合、新しい人を雇って引継ぎをする時間がなく、職場に負担をかけてしまうことに後ろめたさを感じる人も多いでしょう。実際に育休明けすぐに退職されたことが原因で、人員配置に困る企業も出ています。

しかし、半年から1年程度働くべきという声はあくまでも意見のひとつであり、「暗黙の了解」に過ぎません。どうしても退職せざるを得ないときは早めに相談し、なるべく職場の迷惑にならないよう対策していけば問題ないのです。

育休明け退職を検討する代表的な理由

次に、育休明け退職を検討する代表的な理由を紹介します。過去に育休明け退職を選択した人がどんなことに悩んでいたのか知るためにも、ぜひ目を通してみてください。

子どもを預けられる保育園が見つからないから

子どもを預けられる保育園が見つからず、復帰できないパターンです。

現在は子どもが1歳半および2歳のタイミングで各1回ずつ育休を延長できるようになっていますが、2歳になっても保育園が見つからないケースもあるでしょう。3歳まで育休を取得できる会社もありますが、残り1年間は完全無給となり社会保険料の持ち出し分だけがかかってしまうため、やむを得ず退職を選択する人も多いのです。

特に都心の保育園激戦区ではよく見られる退職理由であり、保活の過激化につながっています。

復職後のポジション・働き方・給与・勤務先などが想定と違うから

復職後のポジション・働き方・給与・勤務先などが想定していたものと異なり、勤務条件が合わなくなってしまうパターンです。

特に、通勤時間が片道2時間かかる支店など遠方に配属され、保育園のお迎えに間に合わなくなる場合は勤続が難しくなってしまうでしょう。育休の取得を理由に降格・降給・異動を命じることは違法ですが、業務命令として仕方のない範囲であれば受理するしかない現状があります。

やりたい仕事とは別の仕事を命じられてモチベーションが下がってしまうこともあるため、理想と現実のギャップに悩んでしまうこともありそうです。

産後に体力が回復せず就業できそうにないから

産後に体力が回復しないなど、自身の体調が理由で退職するパターンです。

ほかにも産後うつなどメンタルヘルスを患っている場合や、産後に体質が変わってホルモンバランスが乱れている場合も、体調管理が難しくなるでしょう。一度復職しても体調不良で職場に迷惑をかけてしまい、仕事を続けられないと判断する人も多いです。

風邪など一時期的な体調不良なのか、腰を据えて治療しなくてはいけない体調不良なのか見極めながら、無理せず働ける道を探してみるのがよいでしょう。

子どもの体調が悪い・療養に通うなど事情があるから

子どもが体調を崩しがちで遅刻・早退・欠勤が増え、会社にいづらくなってしまうパターンです。

こころよく欠勤を許可してくれる職場であっても、罪悪感が強くなり働き続けられないと感じる人は多いものです。なかには明らかに迷惑そうな顔をされることもあり、体調の悪い子どもの世話をしながら頭を抱えた人もいるでしょう。

また、子どもの発達に不安があって療養に通うなどサポートが必要な人も、働き方に制限がかかりやすいです。平日の日中にしか開いていない支援センターも多く、退職を考える要因となります。

家族の転勤など物理的に就業が難しい理由があるから

家族の転勤に帯同するなど、物理的に就業が難しくなったパターンです。

事前に想定しておくことが難しく、やむを得ない理由として相談する他ないでしょう。転勤先のすぐ近くに別の支店があれば人事異動で対応してもらえる可能性がありますが、どの会社にも当てはまる対処法ではありません。また、家族の介護が必要になったり家業の手伝いが必要になったりするケースもここに含まれます。

仕事と育児の両立が難しいから

仕事と育児の両立が難しく、日々の生活がストレスになってしまっているパターンです。

特に子どもが小さいうちは食事や入浴のサポートも必要であり、生活習慣づけや友達との交流など手が離せないことも多いでしょう。家事も加わると負担がさらに増え、自分の時間を持つことは難しくなります。子育てと家事はどうしても欠かせないものである以上、働き方を変える他ないと考えるのも自然です。

退職して専業となるか、夫婦できちんと話し合って対策していく必要があるでしょう。

より好条件の会社が見つかったから

より好条件の会社が見つかり、転職するパターンです。

子育てと両立しやすいようにテレワークやフレックスタイム制度を導入している会社や、子どもが小学生になって以降も時短正社員として働ける会社を見つけた場合、魅力に感じる人は多いものです。また、子育てをしながらでも自分のやりたい仕事ができる職場が見つかれば、やりがいにも直結します。

育休明けであってもなくても、理想とする職場が見つかればチャレンジしてみてよいでしょう。

育休明け退職をポジティブにとらえる考え方

育休明け退職はときに「周りに迷惑がかかる」としてネガティブにとらえられがちです。しかし、育休明け退職は必ずしもネガティブなものではなく、考え方次第でポジティブにすることもできるでしょう。

ここでは、育休明け退職をポジティブにとらえる考え方を紹介します。

どうしても辞めざるを得ないなら仕方がない

物理的に働き続けられないなど辞めざるを得ない事情がある場合、仕方がないと割り切ることが重要です。どんなに考えても仕方のないことなのであれば、できることから始めるのがベストです。上司や同僚に対する配慮を忘れず、なるべく慎重かつ丁寧に相談して引継ぎをしていけば悪く思われることもありません。

嫌な思いをしたとしても、退職日までの辛抱です。その後に歩む道に目を向けて、前に進んでいきましょう。

法律上問題がないため暗黙の了解にしばられなくてよい

前述の通り、育休明け退職を制限する法律はありません。周りの空気を読むことは大切ですが、暗黙の了解にしばられてがんじがらめになる必要はないのです。

なるべく復帰後の会社で働き続けられるよう対策しながら、それでもどうにもならないときは退職して問題ないでしょう。

周りの意見に流されず自分の人生は自分で決めるべき

育休明け退職について周りの人に相談すると、時に反対意見をもらうこともあるでしょう。

「せっかく育休を取らせてもらったのに、もう退職するの?」「職場にとって迷惑じゃない?せめて最低限の恩は返してから辞めたら?」などの声に戸惑い、どう判断すればいいか分からなくなってしまう人も多いものです。

しかし、何よりも大切なのは会社の行く末ではなく自分の人生です。自分がやりがいを持って働けて、子どもや家族にも余裕を持って接することが第一だと考えましょう。

そのためにどうしても今の職場では条件を満たせないと気づいたのであれば、気づいた段階で早急に相談していくことが大切です。

もやもやと働くよりきっぱり次を探した方がよい

物理的に就業できない場合を除き、そのまま継続して働き続ける道もあるでしょう。とはいえ自分の気持ちに嘘をついたまま働き続けることは難しく、理想と現実のギャップに苦しんで心が晴れないままでしょう。モチベーションが低くなるため人事評価の結果も上がらず、さらに不満や不安を抱えてしまいます。

もやもやと働き続けるよりも、きっぱり次を探した方がよいケースも多いです。自分には本当に今の会社しかないのか見極めるためにも、次のステップに進んでみることをおすすめします。

スムーズに育休明け退職をするためのポイント

最後に、スムーズに育休明け退職をするためのポイントを紹介します。上司・同僚に最大限配慮しながらトラブルを避けるためにも、自分のが理想とする働き方を追求するためにも、お役立てください。

先に転職先を見つけておく

専業主婦になるのではなく転職を選択する場合、先に転職先を見つけておくとよいでしょう。「実は次の会社が決まっていて…」と相談することで、無理な引き止めに遭うことも避けられます。

また、育休明けに退職して履歴書上の空白期間が長くなった場合、再就職をするうえで不利になることが多いです。なるべく空白期間を設けずキャリアをつなげていくためにも、先に転職活動をしておくことをおすすめします。

なかにはLINE・電話・メールなどでサポートを完結できる転職エージェントもあり、時間がない状況でも効果的な転職活動ができるかもしれません。

働き続けたいことを前提に退職交渉をする

退職について相談する場合、どんな理由があっても「本当は働き続けたい」という姿勢を示しておきましょう。「やむを得ずどうしても退職するしかなさそうだが、一度相談したい」というスタンスで丁重かつ低姿勢な退職交渉をしていけば、悪いイメージを持たれることを防げます。むしろ円満な退職ができるケースもあるため、怖がらずに交渉していきましょう。

また、電話やメールではなくなるべく対面で相談するなど、上司側の立場に立って相談方法を検討することも重要です。

なるべく早めに相談して引継ぎに余裕を持たせる

退職の意思が固まり次第、なるべく早めに相談して引継ぎをしていきます。少しでも残る人に負担が寄らないよう、自分にできることは何でも引き受けましょう。引継ぎを受ける人が分かりやすいようスケジュールに余裕を持たせたり、マニュアルなど後で見直せるルールブックを作ったりすることも有効です。

退職日までは忙しくなることが想像されるため、体調管理も入念におこない無理しすぎないようにしておきましょう。

まとめ

育休明けからどのくらいで退職すればいいか、明確な規定はありません。法律上はいつでも退職することができるため、暗黙の了解にとらわれすぎず、自分の理想とする働き方を第一に考えていくとよいでしょう。

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