育休中の退職・転職で育児休業給付金はもらえる?返還しなくていいの?

                   
※写真はすべてイメージです

さまざまな事情により、育休中の退職や転職を考えるママは珍しくありません。元の職場に復帰しないで退職や転職をした場合に、「育児休業給付金」をもらえるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、育休中に退職・転職した場合に育児休業給付金がもらえるのか、返還する必要はあるのかといった疑問にお答えします。退職日による育児休業給付金の支給額の違いについても解説します。 

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育児休業給付金とは

「育児休業給付金」は、雇用保険に加入している人が、育児休業中に雇用保険からもらえる給付金のことです。

育児休業中のママにとって、休業期間中に支給されない給与のかわりともいえる育児休業給付金。これは雇用保険に加入している労働者が、育児休業中も一定額の給付を受けられるように整えられている制度です。ママだけでなく育児休業を取得したパパも対象になります。 

詳細な支給条件は

  1. 雇用保険に加入をしている
  2. 子どもが1歳未満である(※諸条件により延長は可能)
  3. 月11日以上働いた月が、育休に入る前の2年間に12ヶ月以上ある
  4. 育休中に、育休前の賃金の8割以上が支払われていない
  5. 育児休業終了後に職場復帰する予定がある

育児休業給付金は、育児休業が終了する日(子が1歳の誕生日の前々日)までもらえます。ただし1歳前に職場復帰した場合は、復帰日の前日までとなります。

保育園に申し込んだけれど落ちてしまった場合は、一定の要件を満たせば1歳6ヶ月~最大2歳まで育児休業が延長できます。その場合は育児休業給付金を2歳までもらうことができますよ。

育児休業給付金の給付額は、育児休業に入ってからの期間によって異なります。給付額の計算式だけを見ると手取り額の2/3(もしくは半分)という印象が強いですが、実際は所得税や社会保険料など税金が非課税となるため、最初の6ヶ月間は手取り額の約8割ほどになります。

  • 6ヶ月間:休業開始時賃金日額×支給日数×67%
  • 7ヶ月~:休業開始時賃金日額×支給日数×50%

育休中に退職・転職した場合に給付金はもらえる?

育休中に退職や転職した場合は、給付金はもらえるのか気になるところですよね。退職するタイミングやケースごとに解説します。

最初から復帰しないつもりだった場合

結論としては、育児休業給付金はもらえません。育児休業給付金は労働者と会社が納める雇用保険料と国庫負担が財源です。休業しても復帰して働き続けるための制度「雇用継続給付」のひとつなので、もともと退職を予定している方に支給されるものではありません。退職予定の方が故意に受給した場合は、返金を求められることもあります。 

復帰せず育休終了と同時に退職・転職した場合 

もともと復帰するつもりで育児休業に入ったものの、家庭の事情やさまざまな事情で、仕事復帰しない選択をとるご家庭もあることでしょう。育児休業に入る前は復帰するつもりでいた前提があるので、この場合は育休終了と同時に退職しても給付金はもらえます。

復帰せず育休期間中に退職・転職した場合

上記のケースと同様、育児休業に入る前は復帰するつもりでいた前提があれば、育休期間中に退職・転職した場合も、在職期間中は給付金をもらうことができます。育休延長期間中であっても同じです。 

転職や退職で給付金は返還しなくていい?

育休後に復帰するつもりだったけれど、当初の予定と結果的に変わって退職となった場合、すでに受給した育児休業給付金を返還する必要はありません。あくまでも、育児休業に入る時点で、初めから退職する予定があったかどうか、といった点がポイントになります。 

育休中の退職日によって給付金の金額が変わる

退職日によって、育児休業給付金の支給申請できる期間が異なります。退職日によって、まる1ヶ月分育児休業給付金の支給額に差が出ることを覚えておきましょう。

育児休業給付金の支給単位期間は1ヶ月単位で、退職日の支給単位期間の直前の支給単位期間までが支給対象となります。ただし、離職日が支給単位期間の末日の場合は、離職日を含む支給単位期間まで支給されます。

例:5月10日に出産した場合

産後56日目までが産後休業で、産後57日目にあたる7月6日が育児休業開始日。

育児休業給付金の支給単位期間は「7月6日~8月5日」「8月6日~9月5日」ですが、もし「9月4日」に退職する場合は「8月6日~9月4日」分までもらえるわけではありません。

この場合は、直前の支給単位期間「7月6日~8月5日」が最後の支給単位期間となりますので、もらえる給付金は1ヶ月分となります。

「9月5日」に退職する場合は「7月6日~8月5日」「8月6日~9月5日」 の2ヶ月分の給付金をもらうことができます。

育休中に退職・転職をしても育児休業給付金はもらえる

育児休業を経て職場復帰しバリバリ働くつもりでいたものの、やむをえず退職・転職することになってしまうこともあるでしょう。

受給済の育児休業給付金は返還しなくてはいけないの?と不安になるかもしれませんが、初めから復帰する予定がなかった場合を除けば、返還する必要はないので安心してくださいね。

やむをえず育休中に転職を検討する場合は、以下の記事で転職のスケジュールや転職成功のコツを紹介しているので参考にしてみてください。

>>関連記事:育休中の転職活動は保育園が決まってから!育休明け転職の段取りをご紹介

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